こんにちは!高松市の高田歯科口腔外科医院院長の高田です!
皆さんは「再生医療」という言葉をご存じでしょうか?
医療技術が日進月歩で進化する中、歯科の世界でも“組織を再生させる”という新たな選択肢が注目されています。
今回は、当院で取り入れている再生医療の取り組みと、その中でも特に重要な役割を果たす「PRF(Platelet-Rich Fibrin)」についてご紹介します。
■歯科における「再生医療」とは?
再生医療とは、失われた組織や機能を再びよみがえらせることを目的とした医療です。
歯科領域では、主に以下のようなケースで再生医療が活用されます。
・抜歯後の骨の欠損部に骨を再生させる
・インプラント治療の前に骨量を増やす
・歯周病で失われた歯周組織(骨や歯肉)の再建
・歯髄(歯の神経や血管)の再生
これまで“失われた組織は戻らない”とされていた時代から、“再生させる”という新しいステージに進んでいるのです。
■再生医療のカギを握る「PRF」とは?
再生医療の現場で近年特に注目されているのが、PRF(Platelet-Rich Fibrin/多血小板フィブリン)というたんぱく質です。
これは、ご自身の血液を使って作る“完全自己由来”の再生素材です。
PRFの作り方(簡略版)
患者様から少量の血液を採取します。
専用の遠心分離機にかけることで、血液成分を分離します。
分離された中間層に、成長因子が豊富に含まれたフィブリンゲル(PRF)が生成されます。
このPRFを使用することで、傷の治癒を早めたり、骨や歯肉の再生を促進したりする効果が期待できます。
■PRFの主な効果と利点
PRFには以下のような効果があります。
組織の治癒促進
血小板に含まれる成長因子(PDGF、TGF-βなど)が、細胞の増殖や修復を促します。
炎症の抑制
自己由来の成分のため、拒絶反応や炎症リスクが非常に少ないです。
安全性の高さ
自分の血液を用いるため、アレルギーや感染症の心配がほとんどありません。
コストパフォーマンス
人工材料や他人由来の再生素材に比べて、低コストで安全な治療が可能です。
■当院でのPRF活用事例
当院では、PRFを以下のような治療に取り入れています。
インプラント手術時の骨造成
インプラントを埋入する際に骨量が不足している場合、人工骨とPRFを併用することで、骨の再生スピードと安定性が向上します。
抜歯後の治癒促進
抜歯後にPRFを使用することで、傷の治りが早く、ドライソケット(治癒不全)などのトラブルも予防しやすくなります。
歯周病の再生治療
歯周病によって失われた骨や歯周組織を再生する治療の補助材料としてもPRFは効果的です。
■よくあるご質問(Q&A)
Q:痛みはありますか?
A:血液を採取する際に少しチクッとしますが、それ以外に大きな痛みはありません。
Q:どんな人でもPRFは使えますか?
A:ほとんどの方に使用できますが、重度の血液疾患や自己免疫疾患のある方には適さないことがあります。事前にしっかりとご説明・ご相談いたします。
Q:保険は適用されますか?
A:残念ながら、PRFを用いた再生医療は現在のところ保険適用外です。ただし、治療の質や安全性を重視される患者様には十分に価値のある選択肢だと考えています。
■高田歯科口腔外科医院が選ばれる理由
当院では、PRFをはじめとした再生医療を導入するにあたり、次のような取り組みを行っています。
最新の遠心分離機を導入し、安全性と再現性の高いPRF生成を実現
PRFの扱いに熟知した医師・スタッフが対応
インプラントや歯周再生治療といった高度治療と組み合わせた提案
患者様一人ひとりの状況に応じた“オーダーメイド型”の再生医療プランを構築
他院との違いは、「単に技術を取り入れる」だけでなく、「その技術をどう活かすか」に重きを置いている点です。
■最後に
再生医療は、これからの歯科医療において大きな可能性を秘めた分野です。
PRFを活用することで、これまで難しかったケースでも治療の幅が広がり、患者様にとって負担の少ない選択肢をご提案できるようになりました。
「骨が足りないからインプラントができないかも…」
「歯周病が進行していて心配…」
そうお悩みの方こそ、ぜひ一度当院へご相談ください。
再生医療の力で、より良い治療と健康を目指していきましょう!