こんにちは!高松市の高田歯科口腔外科医院の高田です。
歯を失ってインプラント治療をご検討されている方の中には、「自分は歯ぎしりや食いしばりがあるから、インプラントはできないのでは?」と不安に思われている方もいらっしゃるかもしれません。
結論から申し上げると、歯ぎしりや食いしばりがあってもインプラント治療は可能です。
しかし、インプラントを長持ちさせるためには注意が必要です。今回は、歯ぎしり・食いしばりがインプラントに与える影響と、安全に治療を進めるための注意点についてお話しします。
歯ぎしり・食いしばりがインプラントに与える影響
歯ぎしりや食いしばりは、上下の歯に非常に強い力がかかる癖です。その力は、ご自身の歯で噛むときの数倍に達することもあります。この強い力が、インプラントに以下のような悪影響を与える可能性があります。
- インプラントの破損や緩み
インプラントは、人工の歯根と人工の歯(上部構造)からできています。強い力がかかり続けると、インプラント体を顎の骨に固定しているネジが緩んだり、最悪の場合、インプラント体や上部構造が割れたりすることがあります。
- 骨への過度な負担
歯ぎしりや食いしばりによってインプラントに過剰な力がかかると、インプラントを支える顎の骨に負担がかかり、骨吸収(骨が溶けること)を引き起こす可能性があります。インプラント周囲の骨が溶けてしまうと、インプラントがグラグラして抜け落ちてしまうこともあります。
- インプラント周囲炎のリスク増大
強い力が慢性的にインプラントに加わると、インプラントと歯ぐきの間の結合組織が破壊されやすくなります。その結果、細菌が侵入しやすくなり、インプラント周囲炎というインプラント版の歯周病を引き起こすリスクが高まります。
歯ぎしり・食いしばりがある場合の治療の進め方
歯ぎしりや食いしばりの習慣があるからといって、インプラント治療を諦める必要はありません。当院では、インプラントを安全に長持ちさせるために、以下の対策を講じています。
- 事前診断と治療計画の検討
インプラント治療を始める前に、まずは患者さんの歯ぎしり・食いしばりの程度を正確に診断します。問診だけでなく、噛み合わせのチェックや、歯や歯ぐきの状態を詳しく診察します。その上で、以下の点を考慮した治療計画を立てます。
インプラント体の本数と位置: 力を分散させるために、インプラント体の本数を増やしたり、力を受けにくい位置に埋入したりする場合があります。
上部構造の材質: 強い力に耐えられるよう、耐久性の高いジルコニアなどの素材を選ぶこともあります。
- ナイトガード(マウスピース)の作製
歯ぎしり・食いしばりがある患者さんにとって、インプラントを守るための最も効果的な方法の一つがナイトガード(マウスピース)の作製です。
ナイトガードは、就寝中に装着することで、上下の歯が直接接触するのを防ぎ、インプラントやご自身の歯にかかる力を軽減します。これにより、インプラントの破損や緩み、骨への負担を大幅に減らすことができます。ナイトガードは、インプラント治療後の必須アイテムと言えるでしょう。
- 定期的なメンテナンスの徹底
インプラントを長持ちさせるには、ご自宅での毎日のケアと、歯科医院での定期的なメンテナンスが非常に重要です。特に歯ぎしり・食いしばりがある方は、メンテナンス時に以下の点を重点的にチェックします。
インプラントの緩み: 定期的にネジの緩みがないか確認し、必要に応じて締め直します。
インプラント周囲の歯ぐきや骨の状態: 炎症の兆候がないか、レントゲンで骨の状態をチェックします。
ナイトガードの状態: ナイトガードが摩耗していないか確認し、必要に応じて作り直します。
まとめ
歯ぎしりや食いしばりは、インプラント治療の成功と長期的な安定性を脅かす要因になり得ます。しかし、だからといってインプラント治療を諦める必要はありません。
大切なのは、事前にそのリスクを正しく評価し、適切な対策を講じることです。
・治療前の正確な診断と治療計画
・インプラントを守るためのナイトガードの着用
・定期的なメンテナンスの継続
これらの対策を徹底することで、歯ぎしり・食いしばりがある方でも、インプラントを長持ちさせ、健康的で快適な毎日を送ることが可能です。
当院では、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に診査し、最適なインプラント治療をご提案しています。歯ぎしり・食いしばりについてご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。皆様のお口の健康をサポートできるよう、全力でサポートさせていただきます。